バルザックと小さな中国のお針子

一冊の本が人間に与える影響を描く

文化大革命の嵐が吹き荒れる1971年。医者を親に持つ17歳の僕と羅(ルオ)18歳は反革命分子の子として再教育のため山奥深くに送りこまれた。厳しい労働に明け暮れるなか僕らは村に唯一ある仕立て屋の美しい娘 小裁縫(シャオツァイフォン)に恋をした。

在仏中国人作家が自らの青年時代の体験をもとに綴り世界30か国で翻訳された話題作
作者自らが監督して映画化された。
皆さんの親御さんの時代に中国は文化を捨てる活動をしていました。正確には「文化絶滅革命」と言とわかりやすいでしょう。高学歴、科学的、知識人を悪とみなして活動をして制限して西洋文化が拡がらないよう徹底的に弾圧したのです。
そんな時代に都会っ子が何もない田舎に送られてなんとか生き延びていく中で見付けた美少女に教育を目的として格調高いフランス文学を語って聞かせる、と言う「コメディー」です。
さあ、美少女「小裁縫」は知性も教養もある女性に変身するのか?
文学は人を変えます。