1.
あのねきびだんごもらっても
鬼はこわいんだなあ
逃げ出したっていいんだよ
動物だもの
2.
はっひふっへほ~!オレ様は鬼だぞ。出たな桃太郎!ばいばいきーん
3.
いづれの御時にか、イヌ、サル、キジあまたさぶらひたまひけるなかに、いとやむごとなき際にはあらぬが、すぐれて時めきたまふ桃太郎ありけり。
4.
いや、実にいい頃合いだ、サルくん。」桃太郎の声は、親しみに満ちていた。
「おや、もしかして仕事中だったかな。」
「その通り。真っ最中だ。」
「では、私は奥で待つとするか。」
「まあ待ちたまえ。この紳士は、ウィルソンさん、長年、僕のパートナーでして。僕はこれまで数々の鬼ヶ島を見事解決してきましたが、その時にはいつも、彼が助手を務めています。鬼滅事件の場合にも、彼が大いに役に立つことは間違いありません。」
5.
どちらが男らしい生き方か、
じっと身を伏せ、不法な運命の矢弾を堪え忍ぶのと、
それとも剣をとって、鬼どもに立ち向い、
とどめを刺すまであとには引かぬのと、
一体どちらが。 鬼ヶ島 行くべきか行かざるべきか それが問題だ。
6.
「涙を流さずにきびだんごを切るコツを知ってる? 涙が出てくる前に素早く切り終えることだよ。 」
そう言って桃太郎はパスタを鍋に入れた。
猿は答えた。
「昼食をごちそうしてもらったくらいで一緒に死ぬわけにはいかないよ。だって相手は鬼だぜ。夕食ならともかくさ」