「面白いもの」や「楽しいもの」を探究する、それがOKAYAMAディスカバリークラブです。文学や歴史はもちろん、アニメや漫画、鉄道等、アプローチの仕方は無限大。長期休みには、美術館や博物館探訪等の校外活動のチャンスもあります!「楽しく・ゆったり・自分らしく」がモットーのODCで、充実した3年間を過ごしてみませんか?
2025-12-17 (Wed)
こんにちは!ODCです。
北尾さんが鍬形蕙斎と名を改めてから、画風が
どのように変化したかを見てみましょう。
まずはこちらをご覧下さい。

出典:https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/86296
これは、『江戸一目図屏風』という作品です。
隅田川東側の空から、西の方向を見下ろした構図となっています。
さてお次は…



出典:www.dh-jac.net/db1/books/results-thum.php?f1=Ebi1329&f12=1&-sortField.1=f4a&-max=40&enter=default&lang=ja
令和の時代にも通じる、何ともキュートな動物達ですね(・∀・)
これは『鳥獣略画式』と呼ばれる作品で、『略画式』シリーズの1つです。
北尾時代と比べるとより繊細、かつ、素朴な画風になっている気がします。
しかし、名前を変えてもユーモアを交えて描くという
スタイル(特に『鳥獣略式図』)は、健在ですね(^_^)/
次回、後編➁をお楽しみに!
2025-12-16 (Tue)
こんにちは!ODCです。
北尾政美さんのお話を続けます。
まずはこちらのクイズから。
北尾さんが31歳の時、岡山のある藩から、「御用絵師」として働かないかと
スカウトされました。さて、彼を誘った藩は次のA~Cのうち、どれでしょう?
A 備中松山藩
B 津山藩
C 足守藩
正解は…
「B 津山藩」でした!
津山藩といえば、森忠政さん(森蘭丸の弟)が立ち上げた藩として有名です。
鶴山公園では、森さんの銅像を見ることができますよ(^◇^)

出典:https://www.photolibrary.jp/img295/226845_2598463.html
ちなみに、北尾さんを召し抱えた津山藩藩主は、松平康乂(やすはる)さん!
津山松平家は、結城秀康(徳川家康の子)の流れを汲む、
由緒正しい家柄でした。
参考:https://digioka.libnet.pref.okayama.jp/mmhp/kyodo/person/matsudaira/matsudaira.htm
そして、北尾さんが請われた「御用絵師」は、
江戸幕府から直々に雇われる特別な絵師。
並の画家ではなれなかったことから、
まさに、彼のたゆまぬ努力が実を結んだと言えるでしょう(*^^)v
北尾さんは御用絵師になった後、「鍬形蕙斎(くわがたけいさい)」と称しました。
鍬形さんになってからのお話は、また後日。
2025-12-16 (Tue)
こんにちは!ODCです。
12月14日に、大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺』が、
ついに最終回を迎えました!
江戸中期が初めて舞台になったこの作品。
主人公の蔦屋重三郎さんを筆頭に、
魅力的なキャラクターが活躍した、面白いドラマでしたね🦊
さて、この蔦屋さんと組んでいた浮世絵師の中に、
北尾政美(まさよし)さんという人がいたのを覚えていますか?
今回は、そんな政美さんの面白話や、蔦重さん没後のお話を紹介します(・∀・)
初代北尾重政さんの弟子だった政美さんは、その画力を生かして、侍の絵や風景画、
様々な黄表紙(写実性と高尚なギャグを兼ね備えた、大人向けの本)の挿絵を担当。
恋川春町さんや山東京伝さんらと、親交があったと言われています。

政美さんの浮世絵です。何と、ボストン美術館に収蔵されています!
出典:https://ja.ukiyo-e.org/image/mfa/sc153397

出典:https://yajifun.tumblr.com/post/560973109/%E9%BB%84%E8%A1%A8%E7%B4%99%E3%81%AE%E5%96%84%E7%8E%89%E6%82%AA%E7%8E%89-%E5%BF%83%E5%AD%A6%E6%97%A9%E6%9F%93%E8%89%B8-%E5%B1%B1%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E4%BC%9D%E4%BD%9C-%E5%8C%97%E5%B0%BE%E6%94%BF%E7%BE%8E-1790%E5%B9%B4-%E5%88%9D%E5%87%BA%E3%81%A8%E8%A8%80%E3%82%8F%E3%82%8C%E3%81%A6%E3%81%84%E3%82%8B
こちらは、山東京伝さんとタッグを組んで作られた、『心学早染草』のワンシーン。
ちなみに、現在も使われる「善玉」「悪玉」の表現は、この物語が元ネタだとか!
あのお馴染みの日本語誕生の裏に、
『べらぼう~』に登場した作品が関わっていたというのは、
なかなか愉快ですね(^_^)/
さて、この北尾政美さん。
実は岡山とも意外なご縁がありまして…
その続きは、また次回!
2025-12-12 (Fri)
こんにちは!ODCです。
ロシア文学の偉大な翻訳者として、今も歴史に名が刻まれている、米川正夫さん。
実は、文化人としての一面も持っていました!

出典:https://illustrain.com/?p=26446
ということで、ここでクイズ!
米川さんは、日本の伝統芸能や麻雀等、様々な趣味を極めました。
その中で、ある楽器の演奏はプロ級の腕前だったと言われています。
その楽器とは、次のA~Cのうちどれでしょう?
A 箏
B 三味線
C 尺八
正解は…
「A 箏」でした!
幼い頃に、腹違いのお姉様に箏を習っていた米川さん。
大人になってからも続けていて、「桑原会(そうげんかい)」という名の、
箏を弾くクラブを立ち上げたほど(*^-^*)
ちなみに、創設メンバーには、意外なことにあの内田百閒さんが!
この2人は文芸投稿で切磋琢磨し、かつ、趣味も同じだったこともあり、
大変仲が良かったそうですよ。
顧問は、「春の海」でお馴染みの宮城道雄さん(同じく内田さんの親友)と、
米川さんの末妹である文子さんが務めていました。
文子さんは後に、初代米川文子として、人間国宝になりました。
参考:http://www.kibiji.or.jp/database/06-foreign-literature-004-yonekawa-masao.html
https://www.weblio.jp/content/%E7%B1%B3%E5%B7%9D%E6%AD%A3%E5%A4%AB
年末が近づくと、色々な場所で箏の演奏を耳にすることがあります。
米川さんが弾いた箏はどのような音色だったのか、想像してみると楽しそうですね(*^^)v
2025-12-12 (Fri)
こんにちは!ODCです。
米川さんのお話を続けます。
大学を卒業後も、海外出張・領事館勤務等、様々な形でロシアと関わりを持った米川さん。
彼の破天荒の偉業、それは…
ドストエフスキーさんの長編5つを、初めて全部翻訳したことです!

出典:https://www.ac-illust.com/main/search_result.php?word=%E8%B3%9E%E8%B3%9B
ドストエフスキーさんには、後期5大長編と呼ばれる作品があります。
『罪と罰』・『白痴』・『悪霊』・『未成年』・『カラマーゾフの兄弟』です(^_^)/
これらの小説は、かなりのボリュームがあることに加え、
難解なもの(特に『未成年』)もあったため、
翻訳をしても1~2冊で終わるか、抜粋にとどまることが多かったと言われています。
そのような、翻訳者泣かせの大作に、米川さんは真っ向から取り組んだのです。
かかった歳月は、1914年の『白痴』に始まり、1935年の『罪と罰』で、何と21年!
いかに地道に取り組んだかが、よく分かりますよね(^◇^)
訳文の質が大変良かったため、評論文や、著名な小説家の作品で引用されたことも!
また、戦後にはドストエフスキーさんの全集も出版し、
日本で彼の作品を広めることに貢献しました。
参考:https://kotenkyoyo.com/special/yonekawa/
http://www.kibiji.or.jp/database/06-foreign-literature-004-yonekawa- masao.html
https://www.weblio.jp/content/%E7%B1%B3%E5%B7%9D%E6%AD%A3%E5%A4%AB
岡山に、これほどドストエフスキー愛にあふれた人がいたと思うと、
何だか誇らしい気持ちになりますね。
さて、米川さんにはロシア文学以外でもう1つ、意外な面があるのですが…
次回、後編に続きます!