「面白いもの」や「楽しいもの」を探究する、それがOKAYAMAディスカバリークラブです。文学や歴史はもちろん、アニメや漫画、鉄道等、アプローチの仕方は無限大。長期休みには、美術館や博物館探訪等の校外活動のチャンスもあります!「楽しく・ゆったり・自分らしく」がモットーのODCで、充実した3年間を過ごしてみませんか?
2025-12-16 (Tue)
こんにちは!ODCです。
12月14日に、大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺』が、
ついに最終回を迎えました!
江戸中期が初めて舞台になったこの作品。
主人公の蔦屋重三郎さんを筆頭に、
魅力的なキャラクターが活躍した、面白いドラマでしたね🦊
さて、この蔦屋さんと組んでいた浮世絵師の中に、
北尾政美(まさよし)さんという人がいたのを覚えていますか?
今回は、そんな政美さんの面白話や、蔦重さん没後のお話を紹介します(・∀・)
初代北尾重政さんの弟子だった政美さんは、その画力を生かして、侍の絵や風景画、
様々な黄表紙(写実性と高尚なギャグを兼ね備えた、大人向けの本)の挿絵を担当。
恋川春町さんや山東京伝さんらと、親交があったと言われています。

政美さんの浮世絵です。何と、ボストン美術館に収蔵されています!
出典:https://ja.ukiyo-e.org/image/mfa/sc153397

出典:https://yajifun.tumblr.com/post/560973109/%E9%BB%84%E8%A1%A8%E7%B4%99%E3%81%AE%E5%96%84%E7%8E%89%E6%82%AA%E7%8E%89-%E5%BF%83%E5%AD%A6%E6%97%A9%E6%9F%93%E8%89%B8-%E5%B1%B1%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E4%BC%9D%E4%BD%9C-%E5%8C%97%E5%B0%BE%E6%94%BF%E7%BE%8E-1790%E5%B9%B4-%E5%88%9D%E5%87%BA%E3%81%A8%E8%A8%80%E3%82%8F%E3%82%8C%E3%81%A6%E3%81%84%E3%82%8B
こちらは、山東京伝さんとタッグを組んで作られた、『心学早染草』のワンシーン。
ちなみに、現在も使われる「善玉」「悪玉」の表現は、この物語が元ネタだとか!
あのお馴染みの日本語誕生の裏に、
『べらぼう~』に登場した作品が関わっていたというのは、
なかなか愉快ですね(^_^)/
さて、この北尾政美さん。
実は岡山とも意外なご縁がありまして…
その続きは、また次回!
2025-12-12 (Fri)
こんにちは!ODCです。
ロシア文学の偉大な翻訳者として、今も歴史に名が刻まれている、米川正夫さん。
実は、文化人としての一面も持っていました!

出典:https://illustrain.com/?p=26446
ということで、ここでクイズ!
米川さんは、日本の伝統芸能や麻雀等、様々な趣味を極めました。
その中で、ある楽器の演奏はプロ級の腕前だったと言われています。
その楽器とは、次のA~Cのうちどれでしょう?
A 箏
B 三味線
C 尺八
正解は…
「A 箏」でした!
幼い頃に、腹違いのお姉様に箏を習っていた米川さん。
大人になってからも続けていて、「桑原会(そうげんかい)」という名の、
箏を弾くクラブを立ち上げたほど(*^-^*)
ちなみに、創設メンバーには、意外なことにあの内田百閒さんが!
この2人は文芸投稿で切磋琢磨し、かつ、趣味も同じだったこともあり、
大変仲が良かったそうですよ。
顧問は、「春の海」でお馴染みの宮城道雄さん(同じく内田さんの親友)と、
米川さんの末妹である文子さんが務めていました。
文子さんは後に、初代米川文子として、人間国宝になりました。
参考:http://www.kibiji.or.jp/database/06-foreign-literature-004-yonekawa-masao.html
https://www.weblio.jp/content/%E7%B1%B3%E5%B7%9D%E6%AD%A3%E5%A4%AB
年末が近づくと、色々な場所で箏の演奏を耳にすることがあります。
米川さんが弾いた箏はどのような音色だったのか、想像してみると楽しそうですね(*^^)v
2025-12-12 (Fri)
こんにちは!ODCです。
米川さんのお話を続けます。
大学を卒業後も、海外出張・領事館勤務等、様々な形でロシアと関わりを持った米川さん。
彼の破天荒の偉業、それは…
ドストエフスキーさんの長編5つを、初めて全部翻訳したことです!

出典:https://www.ac-illust.com/main/search_result.php?word=%E8%B3%9E%E8%B3%9B
ドストエフスキーさんには、後期5大長編と呼ばれる作品があります。
『罪と罰』・『白痴』・『悪霊』・『未成年』・『カラマーゾフの兄弟』です(^_^)/
これらの小説は、かなりのボリュームがあることに加え、
難解なもの(特に『未成年』)もあったため、
翻訳をしても1~2冊で終わるか、抜粋にとどまることが多かったと言われています。
そのような、翻訳者泣かせの大作に、米川さんは真っ向から取り組んだのです。
かかった歳月は、1914年の『白痴』に始まり、1935年の『罪と罰』で、何と21年!
いかに地道に取り組んだかが、よく分かりますよね(^◇^)
訳文の質が大変良かったため、評論文や、著名な小説家の作品で引用されたことも!
また、戦後にはドストエフスキーさんの全集も出版し、
日本で彼の作品を広めることに貢献しました。
参考:https://kotenkyoyo.com/special/yonekawa/
http://www.kibiji.or.jp/database/06-foreign-literature-004-yonekawa- masao.html
https://www.weblio.jp/content/%E7%B1%B3%E5%B7%9D%E6%AD%A3%E5%A4%AB
岡山に、これほどドストエフスキー愛にあふれた人がいたと思うと、
何だか誇らしい気持ちになりますね。
さて、米川さんにはロシア文学以外でもう1つ、意外な面があるのですが…
次回、後編に続きます!
2025-12-11 (Thu)
こんにちは!ODCです。
前回紹介した、米川正夫さんの写真がこちら。

出典:https://kotenkyoyo.com/authors-jp/m-yonekawa-masao/
笑顔がなかなか素敵ですね(*^^)v
今年は没後60年を迎え、吉備路文学館で展示も行われました。
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出典:筆者の携帯電話
米川さんは、岡山県高梁町(現在の岡山県高梁市)の出身です。
ロシア文学に関心を抱いたきっかけは、高校生の時。
旧制高梁中学校(現在の岡山県立高梁高校)に在学中、
二葉亭四迷さんが翻訳した、ツルゲーネフさんの『かた恋』(原題は『アーシャ』)を、
夢中になって読んだことでした。
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ツルゲーネフさん 出典:ビジュアルカラー 国語便覧 p.364、大修館書店、2022年
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二葉亭四迷さん 出典:ビジュアルカラー 国語便覧 p.265、大修館書店、2022年
二葉亭四迷さんといえば、
言文一致体(口語体で文章を書くスタイル)の小説 第1号である、
『浮雲』の作者として有名ですね(・∀・)
1909年に、東京外国語学校(現在の東京外国語大学)露文科に入学すると、
米川さんは友人達と共に、雑誌『露西亜文学』を創刊。
翻訳者として活動をスタートし、やがて名の知られた存在になりました!
参考:https://kotenkyoyo.com/special/yonekawa/
http://www.kibiji.or.jp/database/
06-foreign-literature-004-yonekawa-masao.html
https://www.weblio.jp/content/%E7%B1%B3%E5%B7%9D%E6%AD%A3%E5%A4%AB
この続きは、また後日。
2025-12-11 (Thu)
こんにちは!ODCです。
皆さんは、フョードル・ドストエフスキーさんを知っていますか?

出典:https://sputniknews.jp/20210907/8678620.html
ドストエフスキーさんは、19世紀のロシアの作家です。
以前登場したトルストイさんよりも7歳年長で、2021年には生誕200年を迎えました(^_^)/
極限状態を生きる人々を描き、その葛藤や、絶望からの救済がテーマの小説を
多く残しました。
最近では、「文豪ストレイドッグス」という漫画にも登場しているため、
それがきっかけで知った、という人もいるようですね。

出典:https://bungo-stray-dogs.jp/
(1番右端にいる、白いモコモコ帽子の人がドストエフスキーさん!
作中では、「魔人フョードル」「ドス君」等と呼ばれています)
そんなドストエフスキーさんを、日本で大いに広めた、岡山ゆかりの人がいます。
それは…
「米川正夫」さんです!
彼のプロフィールについては、次回をお楽しみに。